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2012年12月

2012年12月28日 (金)

メトロポリタン美術館展

昨日(12月27日)は新宿のカルチャーセンターに行きましたので帰りに上野にまわり、メトロポリタン美術館展を観てきました。

http://met2012.jp/

着いたのが3時ごろだったせいか、夏のマウリッツハイス展の時が 嘘のように人出が少なく待たずに入場出来ました。 
それぞれの作品の前には 5,6人ずつ 人はいましたが、容易に作品の真ん前に立つこが出来ました。

チラシが ゴッホの糸杉でしたので、 絵画作品だけかと思っていましたら、彫刻、 タピスリー 絵皿、壺、 写真など 多岐にわたりまた タイトルの 
 大地、 海、 空 -4000年の美の旅  が示す通り 紀元前2600年〰2350年のメソポタミアのブロンズの牛頭 〰 現代アメリカ絵画 に至るまで 時間的にも長いスパンで 色々な作品を楽しむことができました。

全体は 7つの章にわけられ、それぞれ 理想化された自然、とか自然の中の人々 などと タイトルが 付いていて 概要が 説明されているのですが、 面倒なことを書くのはやめにして、印象に残った作品を 載せていきます。

ええー、 こんなものまで あるの? と思いながら嬉しかったのはロマネスクの柱頭が あったことです。 別館のクロイスターズ美術館所蔵です。

雲から現れる天使の柱頭》 ブルゴーニュ 1150年〰1200年頃

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人差し指をのばして何か告げているようです。 オータン、サン・ラザール聖堂の 柱頭彫刻 http://ykharuka.s113.xrea.com/UK_France/ukfrmain.html (現在は はずされて二階の展示室にある) 《 眠るマギへのお告げ》を 思出だしました。

強烈な印象を受けたのはやはり

糸杉》 ゴッホ 1889年 です。  

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最初は ゴッホなんてずいぶんみたし、なんて 思っていたのですが、圧倒されました。 これは作品そのものも凄いですが、さらに効果的にしていると思われるのは 絵の配列。 この絵のある部屋に入ると 真ん中に ぱっと眼に入るのですが、 すぐ駆け寄らないで順番通りにみていきました。その前に展示されているは ゲインズバラや コンスタブルの風景画です。 それぞれ 葉先などは 繊細、 それでいて 何か靄がかかっているような 絵です。 それを過ぎて ゴッホの絵の前に立つと あまりにも対比が 凄いので、圧倒されました。糸杉をあんなにぐるぐる 描くなんて、 雲も面白いです。 丸がかさなって まるで お花みたいです。 やはり 絵というのは実物を見なければ、と今日もまた思いました。

古いところで 面白かったのは

馬の小像》 ギリシャ紀元前8世紀のブロンズ 

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胴が スリムで素敵なのにお鼻が、、、。

絵画では  
《カプチン会修道院の庭から見たネミ湖とジェンザーノ》リチャード・ウイルソン、      

レンブランとの《フローラ》  なども印象に残りました。     

しばらく前に亡くなられて 夫人が日本人で 一時 雑誌などを賑わわせたこともある バルデュス の作品も初めて見ました。《夏》

中国の花瓶に活けられたブーケ》 オディロン・ ルドン 1912-1914年頃

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赤系統のお花が描かれているのに背景が褐色? でも見ているうちに 白い花瓶が浮かび上がってきて全体が 夢幻の世界のようで すてきでした。

 写真作品もすてきでした。そのうちの一枚。
海上の帆船》 ギュスターヴ・ル・グレイ 1856年

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また 絵画に戻って

アンリ・ルソー 《ピエーヴル川の堤、 ビセートル付近》 1908-1909年 

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まぎれもなく ルソーだけれどもすっきりさわやかで 気持ちのいい絵でした。

あげていけば 切りがなくなるので、 最後に現代アメリカの画家の作品を

トゥーライツの灯台》 エドワード・ホッパー 1929年

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骨盤 Ⅱ》 ジョージア・オキーフ 1944年

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私は アメリカ本土に行ったことはありません。 ですからメトロポリタンの素晴らしさは知らないので、いらしたことがある方なら、これだけしかきていないの? などという不満をお持ちかもしれませんが、私は(ベルリン美術館展とは違って) 持ちませんでした。 家には主人がアメリカ出張の際に買ってきた 図録はあるのですが、あえてそれは当分開かないことにします。この日みたのだけ じっくり反芻したいので。

ヨーロッパ志向なので ニューヨークには行かず終いになるかもしれません。 でもクロイスターズにだけは 行きたいな。

 

2012年12月26日 (水)

師走の日々(プリンター故障、アルジェントASOでお食事など)

プリンター

12月も下旬ともなると年賀状を書くことになります。
さて、と 〈筆ぐるめ〉 を開いてびっくりしました。 パソコンを修理に出す前にすべて外付けハードディスクにバックアップをとったはずだったのです。 でも ソフトは移せないのですね。 開いても住所録に記載なしだったのです。 
住所録だけ取り出して保存しておかなければいけない、ということに気がつかなかったのです。ショックでした。また新たに住所録作成から準備がはじまりました。何人か抜けていますが、仕方がありません。 ともかく新規作成、それから 年賀状のレイアウトを決めたところで、なんと今度はプリンター故障!!それが先週金曜日。
電源をいれたり、切ったり あれこれやってもだめなようです。買って3,4年 まだ使えてもよさそうなのに。土曜日にカスタマーセンターに電話。状態を話すと、故障で預ける以外なさそうです。でも、今年の賀状印刷に間に合わない。修理費も一万円以上かかるそうです。ネットで検索すると 1万6900円で新モデルが買えるので、即 購入のボタン。早いものですね。 夕方には届きました。
ところで、インクが必要では? 結局 そのために電気屋に足を運びました(主人が、ですけれど) 先日の新聞にも出ていましたけれど、今プリンターはとても安くなっていて、インクで儲けている、とか。壊れたプリンターのインクは大量に買ってあって、まだ封を切っていないものや、開けたものもまだ使っていない色がたくさんあるのです。同じメーカーなのに機種が違うとインクが使えないというのはおかしい、腹がたちました。互換性をもたせるべきです。インクがもったいないから修理に出そうか、なんて言いあっているのですが、、。

 

無線ランの設定やら、ソフトのインストールなど迷いながらも無事完了。
ともかく、25日には年賀状を投函することができました。

 

26日は 楽しみにしていた旅友達との お食事会
15年ほど前 マルタ島、シチリア・南イタリア 16日間のツアーで ご一緒して、旅行中、映画の話などで盛り上がった仲間。 帰ってからお食事をご一緒に、それがずっと続いていて年一、二回はお会いしているのです。

今回は 銀座の アルジェントASO http://www.aso-net.jp/argento-aso/

お店は有楽町駅の近くのビルにあります。
8階でエレベーターの扉が開くとギャルソンがお出迎え。薄暗い廊下をすすんで 受付へ、 なんだか暗いな、と思っていると(雰囲気はいいのですよ)、コートをあずけたあとは 階段で上の階へ。 ここは、ぱあーっと明るい。それほど広くはないのですが、テーブルの間隔もほどよくてゆっくり心おきなくおしゃべりが)楽しめました。

まず パンが運ばれて。 携帯なので写真がよく撮れてないのですが。
写真は撮らなかったのですが バターも生クリームと合わせてホイップしてあって塗りやすくてよかったです。

 

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オードブルその一  オニオンスープにエビ団子 上にフォッカチャを薄くやいたもの

 

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オードブルその二 フォアグラのテリーヌ キノコ型ブリオッシュ添え

 

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桜エビのタリアテッレ

 

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カモ肉ロースト 添えられているのは すべてセロリ、 (くるっとまいているのは 薄くスライスして揚げたもの) バルサミコがかかっていました。

 

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デザート 洋なしのコンポートとシャーベット

 

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コーヒーは カプチーノにしました。

 

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小菓子が お花を生けるように プラスチックのスティックに刺して花瓶に生けるようにして 持ってこられました。

 

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向こうのテーブルがあいているようですが、終わってもう帰られたのであって、殆ど満席でした。ランチは もう一品多いのと2コースです。私にはこれで丁度いい分量でした。 私はパンのお代わりはしませんでしたが、パンはお持ち帰りできて、それぞれ2個ずつ袋に入れていただきました。今日のお店もTさんが選んでくださったのですが、Tさんはいつもお店選びが上手で今日のお料理 どれも美味しく、お店の雰囲気もよかったです。 

2012年12月17日 (月)

『修道女フィデルマの探求』 ピーター・トレメイン著

修道女フィデルマシリーズの 8冊目(上下巻を入れると通算11冊目)が出たので、先日映画館への行きがけにさっそく買って読みはじめました。

今回は 短編集『修道女フィデルマの探求』 甲斐萬里江訳 

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 第一話 ゲルトルーディスの聖なる血

前回、翻訳の出た『サクソンの司教冠』 ではフィデルマは ローマにいたのですが、アイルランドへの帰路、ベルギーのニヴェルに立ち寄ります。ニヴェルにはアイルランドでの修行時代の友達で今は この地の修道院長をしている人を訪ねて、ちょうどそこで起きた事件の解決をします。

ローマからアイルランドへの帰り道だから 当然ここに寄ったという記述にとまどいました。 そうです。現代ならアイルランドへの直行便がなくても まず ロンドンへ飛ぶでしょう。 7世紀の話です。 徒歩かあるいは馬しか交通手段はありません。
そこでハタと思い浮かんだのが フランチェジーナ街道のことです。

11月のトスカーナ旅行は このフランチェジーナ街道沿いの町を訪ねたのです。 
この街道はビザンティン帝国がラヴェンナに宮廷をおいたため、ランゴバルド王国(568年〰774年) がビザンティンを避けるためにローマから西寄りに造ったもので、それが 中世に巡礼路として利用された道のことです。
ローマからシエナ、サン・ジミニャーノ、ルッカなどを通り アオスタから アルプスを越え、ベルギーは通らないのですが、近くのアラス、カレーなどをへてドーヴァーを渡り、カンタベリーに至る道です。 (この道は現代でも巡礼路あるいはウオーキングルートとして使われているようです) 

フィデルマの時代設定は 7世紀後半、もうこの街道はできていたのでしょうか。
もしかしたらこの道を北上したのかもしれないと 興味深く地図を眺めました。ニヴェルはブリュッセルの南30㎞位のところです。
小説では ナミュールまで川を下って(多分ムーズ川) とありますので、街道とはどこかから ずれているとは思いますが。 フランチェジーナ街道の記憶が私には 新しいので勝手に飛躍して考えてしまったかもしれません。

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小説に戻ります。 といっても短編ミステリーでフィデルマは 論理的に推理はしていますが、現代のミステリーをあれこれ読んでいる者にとっては とても単純。 一話ごと取り上げるのはやめておきます。

面白さを感じるのは 当時の社会、とくにアイルランドの社会やキリスト教事情がよく描かれているところです。

その後のカトリックとの違いで一番驚くのは 修道士と修道女の結婚が許されていたということです。
この小説の時代設定は7世紀ですが、当時はまだ修道士の独身制の規定はなかったそうです。頑迷な聖職者は独身制を 強く主張してはいましたが。 
 当時のアイルランドでは、男性、女性の聖職者が、神にお仕えしながら、共に暮らし、共に子供を育てていく 《共住修道院》は 数多く存在していますよ。、、本文より 
とフィデルマは 言っています。

第五話 のウルフスタンへの頌歌
これは アイルランドに起こったサクソン人とブリトン人の争いが原因の事件です。
イギリス本土では サクソン人とブリトン人が激しく争い、サクソン人が着々と王国を築いていった時代のころです。
アイルランドは 聖者と学僧の島とよばれ、 荒廃したイギリス、ヨーロッパ本土から 修道士や王族の子弟が教育を受けにやってきていたのですが、敵対する王族のために修道院内も一触即発の危うい状態だったようです。 
あらためて 分厚い『アイルズ 西の島の歴史』 を 広げながら 当時の世界を想像して 楽しみました。 

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いつもカヴァーをかけているのですが、表紙写真をとるためにはずすと、イギリス、アイルランドの地図でした。面白いので載せておきます。(スキャナー台に乗りきらなくて端が欠けてしまいました。はっきりは見えませんね)

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 フィデルマシリーズは初期中世のキリスト教史、特にアイルランドに関心のある人には 楽しい本だと思います。。

2012年12月14日 (金)

映画 『菖蒲』

今日は 新宿でのカルチャー講座の日、帰りに岩波ホールに行きました。

前から観ようと思っていたアンジェイ・ワイダ監督の『菖蒲』 の上映期間が明日でおしまいになるのです。 観たいと思う作品が上映されていても、横浜から行くには少し不便な岩波ホールにはよほど決心しなければ行けません。 新宿からなら行くのは簡単。 
考えてみると、前回岩波ホールに足を運んだのも 同じアンジェイ・ワイダ監督の作品、『カティンの森』 でした。その映画を観たすぐあとに、この事件現場での記念式典場へ向かっていたポーランド大統領機墜落の事故があり、さらに衝撃を受けたことなど思い出しながら地下鉄に乗りました。
開場の二時少し前に着きましたが待っているのは10人くらい。 終わって見渡しても四分の一も入っていないのでは、という状況。 

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ワイダ監督ももう86歳。監督自身も死について思いめぐらすことも多いのでしょう。 年齢だけではありません。ポーランドというと国、この国の歴史は受難の歴史です。私には死のイメージをまとっている国という感じさえしてしまいます。観客の少なさもイメージの暗さによるのかもしれません。

『菖蒲』 というのはイヴァシュキヴィチ(ポーランドを代表する作家だそうです)の短編小説。 まずこの作品の映画化の計画があった、ところが主演女優クリスティナ・ヤンダのご主人(撮影監督) の病気、そして死により、映画が違ったものになってきたのだそうです。
映画は映画製作の過程、『菖蒲』という映画そのもの、ヤンダという女優の夫に対する思い、 この三つの世界が重なり合って出来ています。途中で、どの世界のことか分からなくなって、あとで、そうか、あれは映画撮影中の事件なのか、などと気付くこともありました。

イヴァシュキヴィチの小説のストーリー
ある小都市に診療所を開いている医師、その妻マルタは夏がこせないのではないか、という重い病であることが分かったところから展開する。
重病にしてはマルタは元気だが、憂愁に満ちた表情である。やがてそれは ワルシャワ蜂起のときに二人の息子を亡くしたことによるものであることが明かされる。 医師夫妻、仲が悪いわけではないが、もう気持ちは離れ離れになってしまっている原因もそこにあるようである。 
医師は妻に、先が長くないことを告げられない。そういうある日 マルタはボグシという20歳の青年と知り合う。青年に息子への思いをかさねたのか、恋心とも思われるような感情をいだいて、一緒に散歩をしたりするのだが、ある日川へ泳ぎに行く。明日は聖霊降臨祭、春が終り夏の到来を告げる命の祝祭の日で菖蒲を飾るのだそうだ。青年に菖蒲をとってくるようにマルタは頼む。そこで事件が起こる。 

マルタ役のヤンダのモノローグはどうやらホテルの一室らしい場所。 そこで切々と亡き夫への思いが語られる。映画の最初と最後はこのヤンダのモノローグ。まるで映画全体がヤンダの亡き夫(ワイダ監督にとっても彼は盟友だった)への挽歌のようにも思われる。 

映像は、滔々と流れる大河に菖蒲のタイトル、何かさびしいが流れは命の象徴かもしれない。
その後すぐ水の中と上で流れに揺れ、風にそよぐ菖蒲の葉の映像、水までも緑に染まり、たとえようもなく美しかった。
医師はある小都市のクラクフ門のそばで診療所をひらいているが、遠くに見える教会の塔は もしかしたらクラクフではないかと思われる。 塔を遠望する、落ち着いてはいるが少しすすけて傷みも見える小都市の重厚な街並みは風情がある。
マルタは青年に頬をよせるのだが、青年の白い若々しい肌とマルタのうっすらシミの浮いた顔との対比、そのむごさは目をそむけたくなるほど。 

映画は 最初たんたんと進み、最後に急展開、そうして唐突に終わってしまう。上映時間自体90分にも満たないのだが、ややあっけにとられ、ええーっ、もうおしまい? ときつねにつままれた気分のまま、最後のクレジットを茫然と眺めて席をいまし立tた。

なんだか尻切れトンボみたいで落ち着かない気分でしたが、帰って思い出してみると、じわじわ心にしみてくるものがあります。

目に浮かぶのは 美しい菖蒲の葉のそよぎ、マルタの悲しげな遠くを見るような表情、 音楽も良かったです。

そして語られた言葉

「忘れているようだね、生はとても簡単に死に転じることを」
「生きていることが、私は死んだ人や息子に恥ずかしい」

あの大災害を経験した日本人にとってこれらの言葉は深く胸につきささります。やはり観て良かった映画でした。(11月13日記)

2012年12月11日 (火)

パソコンその後    『マルコーニ大通りにおけるイスラム式離婚狂想曲』

パソコンが9日ぶりに帰ってきました。
ひとつの問題点は携帯電話のマイクロSDをパソコンに挿入するさいにケースにいれるのですが、それが小さすぎてパソコンの奥のほうに入ってしまったこと。このことは当面パソコンに悪さをしていなかったようです。
ところが、一か月ほど前から、ワードで打った文書が保存できなくなり、その後メールが読めなくなってしまう、という状態が出てきました。 

それで 電気屋にもちこんだのです。5日目くらいに「パソコンをあけてSDカードは取り出せたけれど、状態はよくなっていないようです。 ここまでは無料ですが、これから先の処置には 少なくとも四万数千円、場合によってはそれ以上かかります」との知らせ。
これは、三年使用のこのパソコンをこのまま修理して使い続けるかどうか思案すべき金額です。 「とりあえず返してもらってシステムリカバリを家でやってみよう」、と主人がいいました。 その4,5日後 パソコンがもどってきたわけです。

もう一度、メールとワードの不具合が直っていないことを確認したうえで、指示に従ってシステムリカバリをやりました。かなり時間は かかりました。
リカバリーでは もとから入っていたものはそのままですが、オフィスなどはデイスクをいれなければいけません。

まずオフィスをいれてワードで文書の保存ができるかどうか確認。 出来ました! このパソコンはまだ大丈夫そうですので、続けてwindws mailの設定です。
これが 厄介でした。主人のパソコンを使わせてもらうにあたっても苦労したのですが(こんなところにパスワードがいるなんて知らなかったのです。娘に電話して聞きました)
 教訓 パスワードの管理
新パソコンとこのパソコンでは入れる数字なども違っていて あれこれ、苦労。 受信ができても送信ができない、など もう うんざりでしたが、やっと解決(主人が、ですけれど) 

娘はパソコンをいじるのが大好き、新しいパソコンを買うとすぐさわりたくて、セットアップも喜んでやってくれるのでおまかせだったのです。
今回はこのさい無線ランのルーターも 安全性の高いものに交換することにしたため、その設定も主人は 苦労しているみたいです。分かってみれば何でもないことでも、その入力の番号がどこにあるか、とか、あれこれやっているうちに、気がつかないうちに、どこか触ってしまったためにスイッチが オフになっていたり、 入力ミスのような初歩的ミスに気づかなかったり、素人は 大変でした。セキュリティソフトはノートンを使っているのですが、再設定をお客様センターに問い合わせて(土日は お休み) の電話をしました。やり方がメールでおくられてきて、その指示に従ってクリックしていく、という方法で セキュリティも心配がなくなりました(この間リカバリする 自動的に ウイルスバスターが 効くようになっていました。このアンインストールなども必要はありません。自動で ノートンと変わるようになっていました) 

大きな被害はメール本文が失われてしまったことだけです。それと、アドレス帳のバクアップはとっていたつもりだったのですが、最近のはとっていなくて少し困りましたが、別の手立てで 連絡はとれる方でした。
写真その他大事なものはいつも 外付けハードディスクにバックアップをとってあります。メール本文ののバックアップをとらなかったことだけが残念なことだったのですが、 ともかく 正常に使えるようになって、やっと一段落。 ホームページの作成に入ることができるようになりました。

 ここ数日の間に読んだのは
マルコーニ大通りにおけるイスラム式離婚狂想曲』 アマーラ・ラクース著 栗原俊秀訳

マルコーニ大通りはローマにある通りで ここにはムスリムたちが多く住んでいるようです。 ここを舞台に、ストーリーは展開します。 
主人公の一人はイーサー、本名はクリスティアン というシチリア出身のイタリア人。祖父の生まれたチュニジアに憧れ、大学ではアラビア語を学び、裁判所の通訳が仕事。アラビア語に堪能であるのは もちろん、見かけも地中海風でチュニジア人としても通用することから、ローマでスパイの仕事をするよう頼まれる。それでローマにやってきて、ムスリムたちの生活にとけこむ努力をしている。 
もう一人の主人公は ソフィア(本名はサフィーア) サフィーアをイタリア語でいえば ソフィア・ローレンのソフィアになる。(夢を追いかける女優を知ることによって、彼女もまた夢を追いかけ自分流に行きたいと願うようになるので、この名前はとても意味がある)
ソフィアはエジプト人、カイロに住んでいたが海外に住みたいという願いをもっていたため、ローマに住む現在の夫と結婚。婚約中から夫の ヴェールを被れ、という要求に代表されるイスラムの窮屈な生活に対する不満はかかえていたが、ローマに住んでいる現在ムスリム流生活にはうんざりしていますが、エジプトの家族への思いも強い。
 
この二人の交互の独白により話が展開します。語られるのはイスラム流生活に対する驚きや不満。異国に暮らすムスリムとして イタリア人の一部から受ける侮蔑のまなざし。仕打ちなどにも触れられています。 
一番面白いと思った習慣は 「離婚だ」 と三回口にすれば離婚が成立するということ。たとえ かっとなって口走っても しっかりカウントされ、本心ではなかったとは言えない。元通りの夫婦になるためには、妻は一度誰かと結婚し その後離婚しなければいけない。 そうして初めて元の夫婦が復活する、のだそうです。
イーサーは スパイですから、イタリア人キリスト教徒がチュニジア人ムスリムという偽りの人格のもとに生活するはめになるし、ソフィアは内緒で床屋(わざとこの訳語を用いたのだと思う)の仕事をしています。 
ソフィアの語ることから、いかにイスラム世界は男性優位社会であるかということが伝わってきます。以前 トルコに旅行した時、現地ガイドはイスラム教は良い宗教だけれど、女性に優しくない、と言っていたことの意味、実態がよくわかった気がしました。

この本の作者 アマーラ・ラクースは アルジェリア人。アルジェリアはもとフランスの植民地。アラビア語とともにフランス語がはなされる国です。 アルジェ大学卒業後ローマに留学。

この本はアラビア語版とイタリア語版を同時に書きすすめたそうです。
訳者のあとがきによると
複数の自己を両立させること。あるいは、自己であると同時に他者であること。作家アマーラ・クースの文学的野心はまさにこの点に向けられているように思われる。ラクースは 自らの創作活動について語る際、「イタリア語をアラビア語化し、アラビア語をイタリア語化する」という表現を よく用いる。一つの作品をアラビア語とイタリア語の両方で執筆すつろいう行為を 著者が継続しているのは、二つの言語が たがいに 影響しあう場を、 作家自身の手によって創造するためであろう。
自分の異国人、異国語を話すという立場を逆手にとって 自分の文学世界を築こうとしているように思われます。

私はこ本を朝日新聞の書評欄で知ったのですが、評者は 楊 逸 氏。中国人で日本に留学、日本語を母語としない人による 初の芥川賞受賞で 話題になった方です。
日本の文化のルーツは 中国にあるものが多いとはいえ、 彼女にとって日本は、やはり 異文化の異国であることにかわりはありません。共感を覚えるところも多かったのではないか、と思いました。 

 

2012年12月 3日 (月)

ああパソコン

一か月くらい前からパソコンの調子がおかしくなっていました。 一番困ったのはメールが読めないこと。 どなたから来たのかはわかるのですが、 文面が白紙。次の日に開けてみると、読めて、お返事を書く前に一度閉じて次に見ると、また白紙。 

それからブログを読もうとすると 原稿状態のが出てきたり。一応グーグル検索などはできたのですが、修理にだしました。 

パソコンがないと、まるで手足をもぎとられたよう。

 仕方がないので、 DVDを借りてきて四本続けてみたり 本を読んだり。 落ち着かないので、かたい本は読めませんでした。 

DVDで よかったのは 『裏切りのサーカス

 これは 劇場で見たかったのですが機会をいっしたものです。 
ジョン・ル・カレの『ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ』 の映画化。
俳優としては コリン・ファースが好きで、ゲオリーオールドマンはあまり好きではないのですが、これではゲイリー・オールドマンが素晴らしかったです。スパイものといっても、よくあるカーチェイスや殺し合い、長々した拷問場面があるわけではなく、考えをめぐらせながら 迫っていくところは矢張りしっかりした原作のせいでしょうか、よかったです。

本は 旅行用に空港で もう一冊とおもって買って結局読む時間がなかった
 『往復書簡』 湊かなえ著

 映画化されている『北のカナリアたち』の原本 ということで買いました。 映画をみたかったのですが ちょうど旅行中ですので。 
湊かなえさんの本は 『告白』 しか読んでいません。おまけにもはや記憶も朧状態なのですが、 これはそれより毒が薄まった、と言うかほんわかした幕引きになっているのでは?ちょっと意外な感じがしました。 

 『追撃の森』 ジェフリー・ディーヴァー 著

 ジェフリー・ディーヴァーでは全身麻痺の元刑事リンカーンのシリーズものが有名で 『ボーン・コレクター』は映画化もされました。 そのつもりで読み始めたのですが、これは ノン・シリーズでリンカーンは出てきませんし、 緻密な検証もありません。まあまあというところ。 
追っかけっこに家族問題をからみあわせたといえばいいのでしょうか。 読んでも読まなくても、といった感じでした。

そうこうしているうちに 主人の手があいたので、新パソコンをセットアップしてもらいました。

主人のパソコンは大分つかったのでそろそろ次を、と セブンを手にいれておいたのです。

 その新しいパソコンを先に使わせてもらっている、というわけです。 VISTAより起動が 早い! でも テンキーがついているせいか、微妙に場所「が違っているところがあって、まだなれません。ともかくメールが読めるようになって、やれやれです。 

先日、旅行の報告がてら実家へ。近くの母のお気に入フレンチレストランへ。
きれいにつくられていて、お味はあっさりで 私はワイン、母や妹たちは ジュースを飲みながら楽しくいただきました

前菜  エビ、春菊、人参の テリーヌ 

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ゴボウのクリームスープ 下に温泉卵

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このあたりで おなかがいっぱいになってきました。

メインはクロダイの網焼き?ほたてのフラン 左には ズッキーニに挟んだクスクス 

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驚いたことに母はここまで完食、去年の入院思えばをよく回復したものです。あわてて私もがんばりました。
デザートは チョイスで フルーツにのせたミントゼリー、上にジェラート
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