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2013年8月

2013年8月31日 (土)

旅ともさんと(山王ラ・ロシェルでお食事、 日枝神社)

昔 シチリア、マルタなどで ご一緒したTさんから絵葉書が届きました。 西トルコにご旅行なさったようです。葉書の最後に近々お逢いしたい、とありました。さっそくお電話。会ってお食事を、Tさんがラ・ロシェルだとカード割引がある、とおっしゃるので、お店は決まりです。ラ・ロシェルといえば 鉄人シェフとして有名な坂井宏行さんのお店です。火曜日の話です。 
もう一人のお仲間Kさんとも相談の上会うのは金曜日にして、調べると青山店は満席、山王店なら大丈夫。

そういうわけで溜池山王の東急キャピタルホテル12時集合をめざして出かけました。
結構大旅行でした。 
横浜から東横線で渋谷へ出て黄色い地下鉄で溜池山王に行くことにしたのですが、渋谷到着直前に東横線の駅が移動したことを思い出したのです。以前なら前の方に乗っていれば地下鉄にはすぐに乗れたのに。
延々表示を見ながら歩いて一度暑ーい外に出て地下鉄の渋谷駅へ。 10分もかかりました。溜池山王駅でも5番出口というのがまた遠い。一度別の線のホームを端から端まで歩くのです。 おまけにそのホームの表示を見ると、日吉なんていうのがあるではありませんか。 途中で東横から乗りかえていれば渋谷の歩きもなかったし、5番出口も近かったのです。 
改札を出てからも ホテル直結駅らしくきれいなのですが、閑散としていてよくわかりません。何とか地上へ。お店は東急キャピトルタワーの一階ですが一度外にでてからお店に入るようになっています。

ラ・ロシェル の前

 

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お一人はもうみえてて、もう一人もすぐにいらして 床が褐色の大理石、黒いテーブルクロスに白い椅子の店内へ。

まず飲み物、暑いので冷えた白を、とグラスでリースリングを注文。 去年12月以来の再会を祝して乾杯。
お料理写真、携帯で撮りましたので、それに座ったままですからよく撮れていませんが。

 

バターは 大理石の台に のっていて、発酵バターと、レモンをどうとかして練りこんだものと2種類。私は小食なのでパンをふつうはあまり頂かないのですが、このレモンバターがおいしくて パンも一つ半食べてしまいました。

 

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コーンポタージュ 甘くておいしい、小さ目のカップで分量もちょうどよかったです。

 

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宇和島産真鯛の昆布〆マリネロールと水蛸のガスパチョ仕立て リコッタチーズのムース添え
つぶつぶは バジルシードだそうです。 ちょっと歯ざわりもあって ガスパッチョもおいしかったです。
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カラトリーも凝っていました。

 

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このナイフ幅が 1センチもないのです。 スプーンも少し奥の方がまるくて手前が平たい、フォークもはの位置が手前と奥が違っていて 確かにそのほうが使いやすいと思いました。

魚料理は イサキでした。バジルソース、上左は バジルのパスタ、横の白いのはきくらげ
こりこりしておいしかったです。 バジルの葉を揚げたものも初めて。

 

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肉料理は 群馬県加藤農場産こだわり豚肩ロース肉の網焼き ローストパイナップル添え アニス風味の赤ワインソース

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ソースは 赤ワインとお味噌を合わせてあるそうですが、お味噌の風味がよかったです。

プラムのスープ 縁に添えてあるのは ブルーベリーと白いのが飴
これをスープに落として混ぜていただく

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ヘラみたいなスプーンが面白い。食べやすかったです。

デザートです。まず小菓子が運ばれワゴンが来ます。どれだけでも、どうぞなのです。

キイウイゼリーと プチシュー

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ワゴン

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私のお皿

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コーヒーカップは リモージュ

 

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今日のお料理、本当に美味しかったです。分量もちょうどよくて私でも全部頂いてしまえました。お店の方も感じがよくて 普通こういうところですと お会計は一括ですが(おまけにカード会員優待なのでTさんのカードでしかだめとおもいこんでいたのですが)、ここでは 一人一人でいいですよ。飲み物がそれぞれ違っているのもきちんと計算して個人払いでした。あとのごちゃごちゃした計算の苦労がなくて良かったです。とてもしゃれた高級感のあるお店なのに敷居が高くない感じです。
ちなみに私の支払額は5428円(ワイン代が1200円ちょっとで高かったのです)このお料理で このおいしさで、本当にここにして良かった、とTさんに 大感謝。

終わってもまだ早い、どこに行きましょう。このお隣りは 日枝神社です。猛烈な暑さですが、行ってみました。

結構階段をあがらなければなりませんでした。

 

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社殿

 

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こういうのを見ると、 ああ日本だなあ、って思います。

 

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須佐之男神の孫である大山咋神(おほやまくひのかみ)が祀られているようです。

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神門

 

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参道(男坂)

 

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大銀杏 何やらいわれがあるらしい
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このあとは 銀座へ出てデパートの中を歩きながらおしゃべり、飲み物を飲んでそこでまたあれこれおしゃべり。気が付いたら7時近くなっていて、あわててお別れしました。 楽しい一日でした。












 

 

 

2013年8月23日 (金)

素晴らしい贈り物  モスクワ受胎告知大聖堂壁画集

思いがけなくお友達から小包が届きました。
開けてみてビックリ ロシア教会の壁画集でした。正確にいいますと モスクワ、クレムリンの 受胎告知大聖堂の壁画集です。
Murals In the Annunciation Cathedral
   Frescoes by Thedosiua(1508) and by mid-16th century artist in tha moscow Kremlin

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先日この方とお電話でプーシキン美術館のことをお話していて、プーシキンより私は トレチャコフ美術館に行きたい、という話をしました。
彼女が40年くらい前に旧ソ連を旅行った、ということは知っていましたが、それについて、あまりお話をおききしたことはありません。
私にとって旧ソ連は無論ロシアというのはちょっと行くのをためらう国なのですが大決心して何年か前ツアーを申し込んだところ 人数不足で催行されなくて、それっきり行きたい思いもしぼんでしまっていました。でもイコンやフレスコ画などの美術作品はには未練たらたらなのです。そういう話をしたからでしょう、そのご旅行の折りに求められた画集を贈ってくださったのです。

お礼のお電話をして 伺うと 当時はツアーでも一ヶ月。 それも船でナホトカに行きそれから シルクロードを行って最後がモスクワだったとか。40年前なんて私には海外旅行は夢のまた夢、それだけでも凄いのに、一ヶ月も。 考えてみれば当時は シルクロ-ドの 何とかスタン という国々もソ連邦に入っていたのですね。グルジアとかアルメニアなども。 凄い大旅行です。その折りモスクワでプーシキン美術館もトレチャコフ美術館もいらしたそうです。

そんな遠い日の大事な大事な思い出の品をくださるなんて、持つ手もふるえそうです。「いつでもまた手元に置きたいと思われたらお返ししますから」と改めてメールをさしあげましたら、「私にとっては無用のもの、あるべきところに収まったような感じがしています」とおっしゃっていただきました。 

 画集の中から何枚か

画家はテオドシウス(ディオニシーの息子) と 16世紀のクレムリンの画家たち 

牢からペテロを導くところ、 ダマスカス脱出でしょうか?

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拡大

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少し身長が引き伸ばされたような天使の優美な姿 ペテロの顔もいい、急ぎにげでいるのでちゃんと衣が翻っています。

この大天使ミカエルも素敵です

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拡大します

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西欧ではあまり見ませんがビザンティン絵画ではおなじみの主題 
セバステの40人の殉教者たち
はっきりしないのですが、殉教の兵士たちを よく描きわけているように思います。

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本当に素晴らしい画集です。画集そのものも嬉しいのですが、そのお気持ちが涙が出るほどうれしく思いました。宝物として大事に大事にさせていただくつもりです。

9月7日追記

この画集の 表紙には ロシア語とともに英語で Annunciation Cathedral  とありましたので 直訳して 受胎告知大聖堂 としましたが 今ウイキペディア (これを安直に使ってはいけない、とよく言われてはおりますが)を見ますと、 正教会では 受胎告知という言葉は 使わず 生神女福音祭 というそうで、 この教会の訳としても 生神女福音大聖堂(しょうしんじょふくいんだいせいどう)と訳すべき、とありましたので、とりあえず書いておきます。

2013年8月16日 (金)

関内イタリアン2(オステリア・アウストロ)

関内にいくつかイタリアンのお店があることを知って、また行ってみたいと言っていたのですが、主人が忙しくて昨日やっと実現しました。

 

行ったのは 食べログ などで評価の高い オステリア・アウストロ です。
http://www.austro.jp/

 

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お店とは 関係ありませんが 前の道路に

 

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お店、 とても小さくて十数人入るともう満員といった感じです。 6時半の予約でほぼ定刻通りに行ったのですが、二人連れが二組入っています(お店は夜は6時から)。 もうあとはソファー席。それでカウンター席になりました。

 

手書きの本日のメニュー を見せられお店の方にお薦めを聞きながら選びました。私が小食なので二人でシェアしながら頂くつもりであることを告げて。

ところでネットで調べてみると 平日限定企画 として 第一、第三木曜日は ボトルワイン半額、となっているではありませんか。飲み物を注文する段階で それをプリントアウトした紙を見せると、その対象となるワインリストをもってきてくれました。主人は結構飲むのですが、私はグラス一杯が適量、二杯となるともう 帰れなくなりそう、というわけで一本だけしか注文できません。 お店の方に選んだお料理メニューにあうものをきいて 最後の 蝦夷ヒグマを のぞいて白で大丈夫、と薦められたのが フリウリの ピノ・グリージョでした。

 

 

 

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飲んでみると あっさり、フルーテイですっきり。すいすい飲める感じです。

 

まずつきだし、

 

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右が 鶏肉(スモークしてあるよう)ときゅうりをあえたもの。(とっても美味しい)左が生のかぼちゃで添えられているのがバーニャカウダ

 

パンは 自家製のトマト味(左)とハーブ入り

 

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美味しくて、どんどん食べて、途中でハッとしてやめました(お料理が入らなくなる!)

前菜その一 大サザエのカルパッチョ 肝のソース(手前の黒いのが 肝ソース) 
これには 肝のリゾット がついています。(後から出てくる)

 

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取り皿が二枚出されているので、とりわけていただきました。 こりこりしてちょっと磯の香がしました。

 

前菜 その二  自家製ロースハムとプロシュート 信州いろいろな桃添え

 

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普通、生ハムというとメロン、時にはイチジクも添えられますが、桃というのは初めて。 甘くジューシーで、今度家でも桃とあわせてみようと思いました。

 

 ここで、 さきほどのサザエについている リゾットが でてきました。小さなリゾット、というので ほんのおしるし程度かとおもっていたら、結構二人で分けられる分量でした。(これは 写真を 撮り忘れて 半分近く 私の分を 取り分けた後です。

 

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ちょっとイカ墨風に黒いのですが、肝のかけらがはいっているのか、少しコリコリ感があり、お米もリゾット用の粒々感があるものでお味もよかったです。

 

 パスタは アマトウ美人とアイコのセミドライトマト、マグロのポッタルガ
 写真を撮り忘れて 分けたところの写真です。

 

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お店ですから当たり前ですが、パスタの茹で加減がよくトマトもセミドライ、からすみもしっかり振りかかっていました。市販のドライトマトは塩辛かったりするのですが、これは自家製とか、トマトの味が生かされていて、 私も家でも作ってみようと思いました。

 

 ワインがここで一本あきました。私はもうよし、 主人一人でもう一本は 飲めないので人は グラスワインを頼みました。私が写真をせっせと撮っているので(勿論最初に了解を得てあります)ボトルももってきてくださいました。シチリアの赤、一口飲ませてもらいましたが、飲みやすくて美味しかったです。

 

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メイン  エゾヒグマ シンタマのロースト ( ピンボケ!)ソテーした 茄子など何種類かのお野菜が添えられていました。
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クマ なんて初めて。
 におい、というものがない!、 お味は、 ウーンいいんじゃない? それより 兎も角 噛みごたえあがある、ありすぎ。なかなか噛み切れない。 だいたいフォークが刺さりにくい! お好きな方はお好きなのでしょう、こういうにおいのないお肉を食べると牛などにおいが鼻につくかもしれません。 私にとっては、まあ話のタネといったところでしょうか。

 

お料理はこれでおしまい、ちゃんとドルチェのためにおなかはあけてあります。ドルチェは シェアでなくそれぞれ注文。

 

 私は テイラミス

 

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主人は名前を忘れたとか

 

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今日のお料理を描いてみました、とそれぞれお皿にチョコレートで クマさんとサザエ

 

 エスプレッソをダブルで

 

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添えられた小菓子、ゴマがまぶしてあってこれも美味しい。

 

今日のお料理、全体美味しかったです。
お料理、それぞれ私は5分の2位ずついただきましたが二人で4皿(リゾットがついていたので 実質5皿)∔デザートで適量でした。

 

帰りにお手洗いに寄ったところ、何かの歯が(お手洗いで写真を撮るなんて変ですが、つい携帯でパチリ)、

 

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出てお店の方にきいてみると、なんとイノシシだそうでうす。頭本体を見せてもらいました。 結構スマート

 

 

 

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サービスしてくださる方とのおしゃべりも楽しくていい時間が過ごせました。
お会計はボトルワインが半額だったおかげで、1万7千円余りだったようです。

 



























 

2013年8月12日 (月)

気分転換読書 『異国美味帖』『ビター・メモリー』『ケンブリッジ・シックス』

いま、 バルト三カ国旅日記の原稿がほぼ書きあがったところです。 写真だけ並べればラクなのですが、 歴史も書いておきたいとなると、とても大変なのです。 次々と攻め込まれて異民族に支配された歴史があって、読めば読むほど頭は混乱するばかり、息抜き読書も必要、でついミステリ-そしてグルメの本に手がのびてしまいます。それらをまとめて

 『ケンブリッジ・シックス』 チャールズ・カミング著 ハヤカワ文庫

これは 図書館で借りてもう返してしまったので 写真なしです。 
キム・フィルビー事件というのがありました。ケンブリッジの卒業生でM16の職員だったのが ソ連のスパイだったということが発覚、しかしうまく ソ連に亡命したという事件、 でこの時他にも計5人のケンブリッジ出身のスパイがいた、ということがあきらかになったのですが、

 この小説はスパイは もう一人、つまり6人目がいた、ということが分かった、 という設定です。 歴史学者で作家でもあるギャディスが、その情報を得て、それをもとに 本を書こうとして調べ始めると、当時の事情を知っている人が次々不審死を遂げる、、。

(私レベルでは)よく書けたスパイものだと思いました。

ビター・メモリー』 上・下 サラ・パレツキー ハヤカワ文庫

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以前、 サラ・パレツキーを ご紹介いただいたときに ブック・オフでみつけてついでに買っておいてのがそのままだったのです。それを思い出して読み始めましたら、先が気になってやめられなくなりました。

 探偵もののが面白いかどうかその決めての一つに 探偵役の魅力があるとおもうのですが、 この ウォーショースキーも魅力的です。美人で 怖いもの知らずに 突き進んでいく、 痛快です。

ストーリーは 保険金詐欺に ナチに追われた子供たちがからみ、それにセラピーの結果明らかになったある男の過去がかかわるが、それがホンモノかどうか、また、ウォショースキーの友達で年上の女医の過去もからんで、と時々 名前が混乱しそうになるのですが、、。 面白かったです。 またサラ・パレツキーは読むつもりです。

『異国美味帖』 塚本邦雄著 幻戯書房
 先週の朝日の読書欄に紹介されていました。
 塚本邦雄って有名な歌人です。その方が 食エッセイ? 歌集も持っていないのにまず買うのが エッセイでいいのか? ちょっと思案しました。でもこの方、前衛短歌ときくと ちょっと むずかしそう、で、兎も角 エッセイをと求めました。  

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これは『味覚春秋』 というのに連載されていたものを 集めたものだそうで、一つの項目にだいたい4ページがあてられています。 思いついたときに 手にとって一篇か二篇読むのに 都合がいい本です。 
まず開いたのが<ヒース蜂蜜> のページ、スコットランドに行ったときに買って、おしみおしみパンに塗っていたのを思い出して。でもこの方のはウエールズのヒース蜂蜜
、  、、、ヒースは 『嵐が丘』などの英文学にも必ず現れるので、一首独特の妙に ロマンチックな 先入観がある。、、、。 
そうそう だから私も買ったのです。 ところがこの方このあとヒースについて、 蜂蜜についてのうんちくを傾け始めるのです。
他の項目でも何かの植物で類似のものにはこれこれがあって、と植物図鑑的にすごいのです。

巻末にご子息(多分)が、氏のなみなみならぬ植物への傾倒、 果実の舌触りへ尽きぬ関心のことを書かれていますが、 結構うんちくの傾け方がすごいです。

1970年代の中ごろから、1990年代の中ごろ(ちょうど50代半ばから70代半ば)氏は毎年代替6月に欧州へ二週間から20日間、知己友人を引率して旅行されたそうです。ご自分の選んだコースで。それで、思いつくまま市場やスーパーにも行かれて 果物など買って召し上がられたようです。
私の海外旅行は ほとんどツアーで、 お食事がついていて、 市場に連れていかれることはあっても 買ってどうする状態なので あまり買って賞味することはありません。 時には買って食べてみてもも 情けないことに味 あまり覚えていないのです。 食への関心度の違いでしょうか。

この本、旅のエピソードも挟まれていたらもっと面白いのに、 とは思うのですが、 時折 パラッと広げて読むのに最適で、結構楽しんで読んでいます。

 

 

2013年8月 3日 (土)

『若く逝きしもの』シランパア著 と メラルティン

図書館に予約の本を受け取りにいってちょっとためらってしまいました。 時々あるのですが、なぜこの本を予約したこのかが思い出せないことと、あまりの本の古さのためです。茶色く変色して端がすりきれ中の印刷も悪く、かすれて 読みにくいところもあるのです。 ただ、図書館の本で時々あるようにシミや食べこぼしがはさまっている、といった汚れ方ではないので、 そのまま借りてきて、はてさて、どうしよう。
そうしてやっと思い出せたのです。新聞の読書欄に、思い出の本として、ピアニストの館野泉さんが取り上げられていた本でした。
http://book.asahi.com/reviews/column/2013011300024.html

出版年は昭和28年 筑摩書房から出ている本です。

館野泉さんといえば 2002年に脳溢血で倒れられて右手が使えなくなり 近年は左手のピアニストとして知られているかたです。 
私は小学生のころ 鰐淵晴子さん一家のコンサートで伴奏者としてピアノを弾かれていた(きっと当時は学生のアルバイトだったのでしょう)のを聴いたことがあるので(と言っても演奏を覚えてはいませんが) その後も気になっていた演奏家です。フィンランドという ピアニストとしては珍しい留学先を選ばれたのを知ったのは だいぶんあとになってでした。

この新聞の本についての思い出を読んで氏がラーゲルレフやこのシランパアから北欧文学に惹かれたこともフィンランドにいらしたことと関係があるのかな、と思いました。

私は館野泉さんのCDは一枚だけ(現在はもう一枚買いましたから二枚)

 エルッキ・メラルティン の悲しみの園~ ピアノ曲集 です。

 

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もう20年くらい前でしょうか。 NHKの ピノのおけいこ の時間で講師をされたときにとりあげられた曲です。 お稽古、などといってもこれはかなり難しく高校生か大学生くらいが生徒になっていたと思います。あまりにもきれいな曲したので CDをみつけだして買いました。甘くもの悲しい素敵な曲なのに残念乍ら今はもう手に入らないようです。
メラルティンは シベリウスと同時代でシベリウスの影にかくれてそれほど評判には ならなかった作曲家だそうです。ついでに館野泉さんの演奏する  村の教会シベリウスピアノ名曲集を今回買いました。これはすぐ 手に入ります。

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これはこれでいいのですが練習曲みたいなものも入っていて私はやはり メラルティンにうっとりです。(追記 聴きなれてくるとシベリウスにのこれも素敵です。ピアノ曲のお好きな方どうぞ、です) 

館野泉さん推薦の本をよむのに、最適、とメラルティンを聴きながら読みました。

 『若く逝きしもの』シランパア著 阿部知二訳
白いのは 図書館ラベルを消したため。(この本は絶版でアマゾン古本でもありません。 図書館で借りる以外なさそうです。

 

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阿部知二氏の訳のおかげでしょうか。今から60年間前に翻訳出版されたという時代のせいでしょうか。旧かなでで書かれてもおかしくないような古風な文体でそれがこの本の格調を高めているようで、うっとりしながら読み進めました。

 序章の最後に
≪、、 シリアは一族の最後の血だったことを考えなければならない。もちろん、このような、ささやかな名の一族が断絶するようなことなどは、なに人の注意を引くほどのことでもない。しかしその顛末の本質の中には、より重大な場合の中にも見るよ同じように、悲痛な事態が 繰り返されている。≫

とあるように、これはフィンランドのある名のある農場主の一族の滅びの物語なのです。

シリアの父親の代に没落は始まるのです。父親のクスタアは、まず自分の家の女中に恋をする、という親にとっては とんでもないことをしてしまいます。大事に育てられたため性格はいいけれど 農場経営の才覚がなく シリアの母の実家のだらしない兄弟のために大金を支払うということにもあって、どんどん貧乏になり、結果的には農場を売り、小さな小舎に住む作男のようになります。

上の兄弟も母も亡くなるのですが、シリアの少女時代は穏やかに過ぎていきます。そのころの周りの描写がとても素晴らしいのです。 
最近みたベルギー印象派のエミール・クラウスやカミーユ・コローの靄のかかったような風景画を思い出させるような風景描写なのです。何か崇高の念にうたれるような、、。

美しく育ったシリアは父親にも死に別れ、農場の女中として働き、ある青年におもいをよせ、その青年と心の中で一つになりながら結局は結核で22歳の生涯を終えるのです。抗うことなく人生を受け入れ、こころ清らかで姿も透明な美しさであったことを歌い上ような筆致で描写されています。

途中には当時(1917年)の混乱 ロシア領だったフィンランドは 独立するのですが、赤衛軍が威張っていたかと思えば白軍がやってきて取りしまり側と取りしまわれる側が入れ替り、血なまぐさい出来事も起こるという事態も描かれていて 最近、バルト三国に旅してあのあたりの歴史を読んだので、ここでも矢張りの思いにもかられました。

シランパア、メラルティン 森と湖の国フィンランドの話してしまうのが惜しいくらい素敵な作家と作曲家です。、

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