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2016年8月 4日 (木)

「シリア・モナムール」

昨日は ジャック&ベティで「シリア・モナムール」を観てきました。

シリアときいただけで、落ち着かなくなり、どういう映画かよくわからないものの、学生時代に観た「24時間情事」の別名が 「ヒロシマ・モナムール」であったことから、なんとなく似たような映画かな?という気がてみよう!と思ったのです。

「24時間の情事」を観た、といっても 半世紀も前のことです。 どういう内容だったかもう覚えていません。 あれは岡田英次だったのですね、廃墟の広島を 歩き回っていたのは。
画面が暗くて映像がはっきりしないのですが、おばあさんと話しているところなど 断片的に場面が思い浮かぶだけです。

シリアは このブログでも何回かふれましたが、短い旅行の間で、遺跡などとともに子供たちの可愛い笑顔が印象的で、シリアのニュースに接するたびに、あの子たち、どうしているだろう、なに一つ援助もしないで、ただ気になっている国なのです。

シリア・モナムール」 http://www.syria-movie.com/

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私の下手なストーリー紹介よりは、とチラシの裏を載せます。

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この映画は ドキュメンタリーなのですが、 一人の人が カメラをまわして とったというのではなく、1001の目とあるように、いろいろな人が ユーチューブなどに上げた映像を編集したものです。画面が鮮明なものもあれば、ぼやけたもの、グラグラ揺れているものもあります。スマホの着信音が 聞こえたりもします。 
それらが、パリに亡命した映画作家とシリアのホムスに住むクルド人女性の対話(それとも それぞれの独白?)の形で 進められていきます。

まず最初は映画作家がシリアにいたころの「パンよりも自由を」のデモ、そうして銃撃による死。 
とらえられた人への屈辱的な仕打ち、もうこのあたりで吐き気がして、席を立ちたくなりました。

これまで、新聞などの写真で多少は しっているつもりでしたが、 映像の生々しさに 何度吐き気に襲われたことか。
三分の一くらいは目をつぶっていました。声がすると字幕を読むために目をあけるのですが、 映像を観ないよう 上の方を手のひらで隠しながら見ました。 
それでも むごたらしい場面は見えてしまいます。

その後ユーチューブなどに上げた映像の送り手の一人、クルド人の女性シマヴとの対話が始まります。
彼女からの映像という形でホムスの町の様子が映し出されます。

人間だけでなく 動物も 無残な姿になっています。 
ある猫は自分の姿がどうなっているか、なんて わかるはずがありません。 顔半分が黒くなっています足も半分もげています。 もうみていられません。
何度もお手洗いに行って吐こうかと思ったほど見たくない場面でした。
(食後すぐでなくてよかったと思いました。15時50分からの上映)

シマヴはこの町で生きていきます。そうして学校を作ります。子供たちの無邪気な嬉しそうな顔、次の日 二人の男の子の死んだ姿が 映し出されます。 
上の写真の男の子、 お父さんが花がすきだったから、お花をいっぱいあげる、とお墓をお花でうずめます。 道端でお花を見つけて走るよる姿、 まだ少し歩き方ぎこちないくらい小さな子供です。子供が愛らしい!

「宝物をみつけたわ」 と 手回し式蓄音機でかけたレコードは ピアフの歌う「愛の讃歌」手回しのせいか 少し緩んだような音で流れるシャンソンは 哀愁を帯びていてすてきでした。 そのほか アラブっぽい音楽も流れ、どれも効果的でした。

シマヴとハヴァロと呼ばれる映画作家との短い対話は詩的で愛がこもっているように聞こえました。

最後の方の場面で、シマブは聞きます「ハヴァロ、あなたは物語が好き?私は 映像で物語を作るわ」(正確にこの言葉だったかどうかはおぼえていないのですが)
こう言いながら、壊れたビル、瓦礫と砂で覆われた道路を映していきます。 

人気もなく音も途絶えた町、そこを光だけが明るく照らしていて、悲惨な光景のはずが 美しく何か神々しさをおびているようにさえ見えました。

ともかくキツイ映画でした。

見終わって外に出ても まっすぐ歩けないほどでした。 吐き気もしてどうしてもよろめくようにしか歩けないのです。これほどまでに衝撃的な映像をこれまで みたことがありません。

生の動画の威力でしょう。映像そのものだけでなく、撮った人の存在も感じさせらものでした。

難民排斥運動なども起こっていますが、この映像をみたら「国へ帰れ!」なんて絶対言えないでしょう。

「世界は あなたたちだけのものではない、世界はみんあのものだ」 というせりふもありました。

戦争は 武力、暴力はいけない、そういうことはいろいろ言えますが、あれこれ言うより この映像がはるかに多くを物語っていると思いました。

 
観るのにものすごい精神力がいりますが、観るべき!映画です。

心から内乱の早期終結を願ってやみません。

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