コートールド美術館展へ
昨日(12月4日)都美術館で開かれている、コートールド美術館展を観てきました。
私は特に熱心な美術ファンというわけではありません。そのせいかコートールドという名を知ったのも絵ではなく、アニータ・ブルックナーの『秋のホテル』を読んだ時、本の作者紹介に、コートールド美術研究所で学び、そこの教授である、と書かれていたことからです。
ロンドンに1人で行ったとき、トラファルガーからテンプル教会まで歩いたことがあります(当時は元気だった)。その途中コートールドの案内板をみつけて、でもその時は美術館に行く時間もなかったのでそれっきりでした。
今回は改装ということで、所蔵作品がいっきに観られるまたとないチャンスです。その上信州に住む友人が入場券をおくってくださったのでありがたく使わせていただくことにしました。
コートールド美術館展 魅惑の印象派 都美術館
https://www.tobikan.jp/exhibition/2019_courtauld.html
着いたのは12時少し前、観ているうちにおなかがすいてしまっては、と先ず館内のカフェで簡単にお昼
ハヤシライスとエスプレッソ 美味とは言えないけれど、兎も角さっとでてきました。
チラシ 売りはエドュアール・マネの「フォリー・ベルジェールのバー」らしく、看板もチラシもこの絵です。
矢張り、この絵はすてきでした。全体に人はそれほど多くはなく、どの絵の前にも何人かいる、という程度でしたが、この絵の前だけは10人以上の人だかり、でもすぐ前には出られるし、じっくり見ることはできました。
それとこれはという絵にはすぐ横に見どころの解説がつけられています。
このバーメイド、よく見るとなんだか疲れた目をして物憂げなところが気になりました。解説では、こういうバーメイドは時に娼婦の役回りもさせられていた、とあり、なるほど、、、という具合。
ところがところが、素晴らしいのはこの絵だけではないのです。
美術全集で観たことのある、教科書にも出ていて知っている第一級品がずらり、すごい作品ばかりでくらくらするほどです。
チラシから
ゴッホの「花咲く桃の木々」1889年 (左上)優しい感じできれいでした。
ゴーガン「ネヴァー・モア」1897年
コートールドはセザンヌの蒐集で有名だそうですが、私はクロード・モネやアルフレッド・シスレーなどの風景画が気に入りました。
シスレー 「雪、ルーヴシエンヌにて」1874年
ショップで図録とともに、クリアファイルを二つとメモ帳を買いました。彩度が落ちていてがっかりではあったのですが、、、。
左 スーラ「クールブヴォアの橋」1886/1887 年 右ゴッホ 上の写真と比べると色が非常に違います。上の方が実際に近いです。
左 モネ「秋の効果、アルジャントゥイユ」1873年 右 ブーダン「ドーヴィル」1893年
私は印象派ずきではなかったのですが、親しみやすい絵が多くて楽しめました。
作品の数は60点。ゆっくり見ても1時間15分くらいで観終りました。体力的にはまだ余裕があって、他の美術館もまわれそうでしたが、非常に満足感があったので、今日はこれでよし、として帰ることにしました。
お天気がよく美しい初冬の日。
でも暮れるのもはやいですから。
帰って主人に図録を見せると、「えっ、こんなにいいものがきてるの?」
今日早速観に行きました。
お薦めです!!
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コメント
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Ayako様
コートールド美術館展、 よかったでしょう! これだけの名画が一度に観られるなんて、めったにないことですものね。あれこれ考えなくても素直に楽しめる絵を観るのもいいものですね。(これは私が素人だからで、あれこれウンチクをかたむける方もいらっしゃるとは思いますが)
投稿: yk | 2019年12月13日 (金) 23時14分
お薦めどうも有難うございました!今日、午前中に行きました。上野公園も紅葉で美しかったです。
投稿: Ayako | 2019年12月12日 (木) 23時00分