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2023年9月 3日 (日)

『蹴れ、彦五郎』 

2,3週間前の新聞に作家の今村祥吾さんが書店のオーナーになられた、という記事を読んで以前『塞王の楯』という小説が面白しろかったことを思い出して二冊買ってみました。

蹴れ、彦五郎』 今村祥吾著 祥伝社

 23090301 

蹴鞠のまりをイメージしたのか雅な感じのする表紙です。

短編集です。
数字は漢数字なのですが、〇付きにはならないのでアラビア数字にしてしまいました。

①蹴れ、彦五郎 (今川氏真)
 桶狭間での父の急死を受け、彦五郎氏真は駿河今川氏の当主となった。だが、落日はすぐそこにーー家臣だった松平元康(徳川家康)は離反、甲斐武田からも圧迫され、性質である相模北条氏の娘、早川殿とともに転々と落ち行く日々。そんななかにも救いはあった。氏真は近江の寺で出会った童子たちの師となり、ある希望を抱く。しかし無常にも、天下をその掌中に収めつつあった織田信長は、氏真と心通わせた子らを叛乱の縁者として殺してしまう。蹴鞠の名手であり、歌をことなく愛した男が見せた最後の心意気とは、、、(帯の紹介より)

②黄金 (織田秀信、信長の孫で昔、三法師とよばれていた人物)

③三人目の人形師 (生き人形作りの三名人、ホラーっぽくて気持ちが悪い) 

④瞬きの城 (太田道灌と、みのひとつだになき、、の山吹の里の伝説の女性との話)

⑤青鬼の涙 (鯖江藩何代目藩主・間部詮勝)

⑥山茶花の人 (由良勝三郎景隆と新発田重家)

⑦晴れのち月 (信玄の嫡男・義信と月音)

⑧狐の城 (北条氏規)

三人目の人形師は 全くタイプの違う話ですが、ほかはどちらかというと歴史の表舞台にはあまり出てこない武将の話でした。
①はどうしても大河ドラマの溝端淳平さんの顔が浮かんできてしまうのですが、あの狂気は見られず、いい晩年を過ごしたようで安心しました。 

特に心ひかれたのは⑦の「晴れのち月」
晴信(信玄)の息子というと諏訪御寮人とのあいだの子である勝頼しか思い浮かばないのですが、嫡男は太郎義信。数々の武勲をたてたのですが、父晴信に嫌われてしまいます。(晴信の愛したのは勝頼で、義信を廃嫡して勝頼を跡取りとした)。
この短編は15歳で今川義元の娘、月音との結婚から、謀反の疑いをもたれ、甲府東光寺に幽閉され30歳で亡くなるまでの話です。謀反の疑いで離縁されても義信を信じてその死まで月音は甲府を去りませんでした。相手を信じ切るこういう純愛もあったのでしょうね。

⑥、⑧ 何を守るか、武士としての矜持というものを感じさせる内容でよかったです。

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