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« 『グレイラットの殺人』 | トップページ | 23年 クリスマスイヴ »

2023年12月19日 (火)

世田谷美術館へ 倉俣史郎展

一か月くらい前でしょうか、新聞に「倉俣史郎のデザイン」として薔薇の花を埋め込んだ透明な椅子が紹介されていました。
とてもすてきで、なんとか実物をみたいとおもったのですが、展示されている場所は世田谷美術館というこれまで行ったことのない美術館です。
一昨日(17日)は今日を境に寒くなるという予報でしたので、この日を逃すと行きにくくなる、と思いきって出かけました。
念入りに行き方をチェック。東急東横線の田園調布からバスがあるようでしたが、駅ホームからバス停までの所要時間がよく分かりません。迷うより本数のありそうな電車乗り継ぎの方がいいかと、京急から横浜で東横線に乗り換え電車で自由ヶ丘で大井町線に乗り換え二子玉川へ、そこで田園都市線に乗り換え用賀へというルートにしました。用賀からバスがあるのですが本数がすくないので、タクシーという予定です。 
電車四本です!乗り換えでエスカレーター、エレベーターの見つからない駅もあって、用賀に着くともうぐったり。
用賀駅のタクシー乗り場に行っても客待ちのタクシーはありません。暖かいはずと半コートで来たので寒いこと。そのうちお一人、私より若い女性がいらして「世田谷美術館にいくのだけれど、、、」おしゃべりしながら待ってしばらくしてやっと来たタクシーに相乗りして美術館へ。運転手さんが親切な方で最後に走った環八であそこが田園田園調布行きバス停、用賀行はそこ、と教えてくださいました。

美術館は公園の中にあります。公園入口で降ろされました。グーグルマップで大体は把握しているつもりですが、でもその方(なんと大阪からいらして、ここは初めてだそうですが)散歩道のような小径をさっさと歩いて行かれます。あたふた追いかけながらついてい行くとちゃんと美術館入り口まで迷わず到着。車中、道中あれこれでおしゃべりしたのですが、それは割愛。チケットを買ったところでお別れ。 
おしゃべりしながら歩く、という私の心臓には負担になることをしたせいかせいかもう疲労困憊。ショップ前の長椅子にどさりと座り込んで5分余り休憩。
家を出たのが12時頃でしたから、ここでもう14:00少し前です。先にお昼です。横の螺旋階段を下りるとカフェです。

セルフで先に支払いです。看板を眺めて(一応ネットでも調べていました)「ほうれん草とドライトマトのガレット」と紅茶を注文。紅茶をカウンターで受け取ってテーブルで待っているとガレットが運ばれ手きました。そば粉のクレープです。最後の海外旅行で最後、ボルドーでお昼に頂いたのがこのガレットだったのです。懐かしくてこれも楽しみにしていました。

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本当は真ん中に具がみえるように四方からおりたたんでいるスタイルが良かったのに。
ところでこれが切りにくくて、力を入れるとお皿からすっ飛びそうで、結構悪戦苦闘しながらいただきました。中にはたっぷりのクリームチーズとドライトマトとほうれん草。付け合わせのサラダが大量。このニ生のンジンが甘くてとてもおいしかったのです。私としては完食に近くクレープもサラダも85%はいただけました。
ここで満足して立ち上がりたくはなかったのですが、  

14:30 ~

美術館入り口hallには「ご自由にお座りください」と置くかれていたのが
≪ハウ・ハイ・ザ・ムーン»と名付けられた椅子
横の案内板によると
建築素材であるエキスパンド・メタルで構成された輪郭がそのまま構造となった倉俣史朗の代表作であり、デザイン史上でも重要な一脚。フォルムは伝統的なアームチェアだが、それまで家具に使われることがなかった素材を用いるこよで倉俣らしい「軽やかさ」や「儚さ」が表現されている。美術品のような雰囲気でありながら「椅子」として座る機能が確保されているところが倉俣の意図したところ。

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座っていいということなのでちょっとだけ腰かけてみました。ほんの数秒ですから、懸け心地がどうのこうのとはいえません。
この通路の先が特別展の会場です。

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倉俣史朗のデザイン | 世田谷美術館 SETAGAYA ART MUSEUM

チラシ

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チラシ裏

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最初の部屋の三作品だけはカメラOK.

ピクチャーウインドウも効果的です。美術館の建築そのものもいいと思いました。

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これから先はカメラ不可。
進むと、最初は透明なアクリルでできた、ひきだしや洋服ダンス。 

それから白い樹脂で出着た製品。オバケのような白い布をふわっと置いたような明かり、それから椅子類。

写真がないので 買ってきたクリアファイルの写真を載せます。  下は薔薇のモチーフがかわいくて買った飴とマスキングテープ

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ガラスのイスだけでなくテーブルもありました。テーブルの足に金属をいれたのも素敵でした。曲がった引き出しボックスも面白い。
黄色い背もたれの椅子は『椅子の椅子』いいえて妙というか、面白いです。安楽椅子に学習机の椅子をはめ込んだような椅子。 

ともかく「来てよかった!」と嬉しくなりながら見て回りました。

最期の部屋に例の椅子がありました。その近くにあったのがこの椅子。中に三枚の羽が封じ込められています。
(下二枚 美術館home pageからお借りしました)

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いよいよ
薔薇の造花がアクリルの中に封じ込められています。三脚ありましたが、一つは花の向きがちがっていました。

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ミス・ブランチの椅子」と名付けられています。 もしかして『欲望という名の電車』のブランチではないかしら? 
イメージに合います。嘘と虚飾にまみれて儚い夢の中に生きているような女性。
大昔、文学座公演で杉村春子が演じたのを観ました。今でもはっきり思い出せます。舞台向かって右手からすすっと出てきて辺りを見まわしながら気取った手つきで話始めるところ、浅丘ルリ子が演じた芝居もみました。浅丘ルリ子の方が容貌はあっているのですが芝居としては文学座の方がよかった、なんて思いながら椅子を観ました。
帰って調べてみるとやはり 欲望という、、、のブランチをイメージして作ったそうです。 

15:20 会場を出ました。日記らしきものもありましたが、それらは見ないで。

山種などとは違って高齢者は数人程度。若い人ばかり。日曜日のせいか、乳母車(館内OKのようです)を押したご夫婦、小学校低学年の子供を連れた人もいました。近くの方たちなのでしょうか。(調べてみると休日、夏休みなどは世田谷区内の小中学生無料とありました。)

庭には彫刻がいくつかおかれています。

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館内にも彫刻が置かれていました。

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建物そのものも素敵です。世田谷区、実にいい美術館を持っていますね。

15:50 美術館を後にしました。環八にあるバス停に着いたのが15:58。寒風吹きすさぶ(大げさですが)中、待ち続けバスは16:08に来ました(2分遅れ)。20分ほどして田園調布駅到着。やはり横浜からは田園調布からバス利用がいいようです。

買ってきたものの中で小箱に入った飴(京飴とありました)羽のようなものが浮いている模様が入った飴でした。甘くておいしい。箱がいいのです。この赤紫、なんともいえません。

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素敵な展覧会でしたよ。美術館の建物そのものも素敵です。

『倉俣史郎のデザインー記憶の中の小宇宙』(世田谷美術館)レポート というところでも写真が沢山見られました。

 

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文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

aiai様
倉俣史郎展いらしたのですね。とても楽しい展覧会でしたでしょう。
家具というより、オブジェという感じで、みていて楽しくなる作品の数々ですよね。
店舗などの求めに応じて作られたものもあるようです。 透明な引き出しやタンスはお店なら商品を見せるのにいいなと思いました。
寒さをおしてでも行く価値のある素敵な展覧会ですよね。

 

世田谷美術館行ってきました。成城学園前駅からバスで砧町で降りて15分ほど歩きました。寒いけど気持ちの良い天気で助かりました。倉俣史郎展は、想像通りで楽しく眺めました。アクリルの使い方が美しくて、実用とかは関係なく見ているだけで満足でした。来ていた人は、30代とか40,50代の方々が多かったようです。こんな時間の過ごし方も贅沢です。

aiai様
「ロスト・キング」 御覧になられたのですね。 私はすぐ忘れてしまうので、あらためて自分のブログを見直しました(blogは 私にとっては備忘録なのです)
私は 映画を見る時制作の意図より、自分のみたいものだけ見てしまう、というところがあり、この時はおお、イギリス! エジンバラ!という懐かしさの気持ちが強かったようです。
本当は 彼女の信念がリチャード三世に対する不当な評価をくつがえすことになる発掘につながったことをみるべきでしたのに。今思い出してみると、私の筆の足りないところでした。それにリチャード三世、なかなかハンサムでしたし、、、。
倉俣史郎展、 私には苦労しても出かける意味のあった素敵な展覧会でした。
バスは千歳船橋と田園調布をむすぶ路線でした。 小田急沿線なら行きやすいようです。世田谷はいろいろな路線があって、分かりにくいです。

世田谷美術館に行かれたのですね。倉俣史郎さんの作品を知りませんでした。とても素敵です。世田谷美術館は、用賀の駅から離れているので、タクシーが捕まらないと辛いです。私の駅からは距離的にはあまり遠くないのですが、アクセスが悪いので、行くのを考えてしまうところです。でも、きっと行きます。楽しみです。教えてくださってありがとうございます。ところで、遅ればせながら「ロスト・キング」近くの映画館で掛かっていたので、今日観てきました。何故だか最後のほうで涙が出てきてしまって胸にじんときました。リチャード3世の名誉を回復したフィリッパのことを思ってだか、彼の痛ましい歴史に刻まれた汚名に埋もれた生涯を思ってだか自分では分からない涙でした。本当に観て良かった。そんな映画でした。ykさまは、それほどの感銘は受けておられなかったようですが、、、スコットランドの風景も懐かしかった。

kikuko様
倉俣史郎展、とても楽しかったです。乗り換え一回で済むのならいいですね。 
すっかり出不精になってしまったのですが思い切って出かけて本当い良かったです。おすすめです。
「欲望という名の電車」 スタンリー役は北村和夫さんでしたね。あの声もよく覚えています。
あの頃はよく舞台を観に行ったものです。昔は文学座アトリエの会の会員になっていましたから チケットはとれたのですが、今は会員ではなく(制度がどうなっているのかももう知りません) 近ごろはチケットがとりにくくてなかなか観劇のチャンスもありません。

 世田谷美術館は何十年も前に一度行ったことがありますが、再訪したくなりました。当地からですと、一度乗り換えるだけで済みそうです。
 「欲望という名の電車」のお話が出てきて、ますます・・・。まだ関西にいたころに文学座の公演を観ましたが、北村和夫のスタンリーも印象的でした。杉村春子さん、あまり好きではないと思いながら、演技力は見事でしたね。「女の一生」「鹿鳴館」「ハムレット」など、いまもあの独特のせりふ回しが浮かんできます。

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