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2024年6月14日 (金)

『私の名前はルーシー・バートン』

先日読んだ『ああ、ウィリアム』の前編である本を読みました。

私の名前はルーシー・バートン』エレザベス・ストラウト著 ハヤカワ文庫

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『ああ、ウィリアム』ではルーシーは60代、ウィリアムは70代で二人はずっと前に離婚していましたが、この作品ではまだ若く、もちろんウィリアムとは夫婦で子供も5歳と6歳。そういう時ルーシーは盲腸で入院。ニューヨークの窓からクライスラービルディングの見える病室です。

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ところが余後が悪かったのか、結局9週間も入院することになった時の話です。
個室に入れてもらえたのは良いけれど、寂しさをかこっていた頃、窓からふとベッドの足元に目を移すと母親が椅子に腰かけていたのです。多分、何年も前結婚するころ ウィリアムとイリノイ州の実家まで行って会った時以来。
母親はニューヨークは初めてのはず。多分飛行機に乗ったのも初めて。
その母が照れ臭そうにベッドの足元の椅子に座っていたのです。
5日間の滞在のあいだ、ベッドに横になることもなく。
その母と当時の友達その他の噂話、、、ルーシーの過去の生活も分かってきます。
時間はいったり来たり、退院した後の話も入ります。
でも私は、母親がウィリアムが飛行機代を準備したとはいえ、初めての飛行機を使っての遠出をして娘を案じてやってきた、というところでもう、なんだか涙が出そうになりました。 
これもよかったです。エリザベス・ストラウトの本また読むつもりです。

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コメント

aiai様 

夫に対する 娘に対する、母に対する、、、家族に対する気持ち、納得が行くところがあります。特に子供にたいしてどれだけ分かっていたのか、というところなど、ズシンとkました。
 またもう一冊エリザベス・ストラウトの著書を買いました。 続けては、と今は別のものを読んでいますが。次に読むのが楽しみです。

エリザベス・ストラウトの小説は、読みだすと癖になりますね。ジンとくるところと皮肉が入ってくるところがあって、同世代の読者からは共感が得られると思います。彼女の独立心とか家庭観とか色々伝わってきまして、一人で頷いております。

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