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2024年7月

2024年7月27日 (土)

『白薔薇殺人事件』

昨夜、読み終わって今朝、新聞の読書欄の文庫新刊のところを見ると、なんとこの読み終わったばかりの小説が紹介されていました!私は文庫の間に挟まっている小さな新刊紹介のチラシからみつけました。

タイトルがなんだか大時代風というか、やぼったいという感はあったのですが、面白かったです。

白薔薇殺人事件』 クリスティン・ペリン著 創元推理文庫

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画家の母とロンドンに住むミステリー作家志望のアニーは、ドーセットに住む大金持ちの大叔母が全財産を贈る旨の手紙が弁護士から来て屋敷に向かいます。本当なら姪であるアニーの母ローラに贈られるはずなのに、、、。

あとでアニーは知るのですが、大叔母フランシスは1965年(10代の頃)占い師に告げられます。

お前の未来には乾いた骨がある。
おまえの緩やかな終焉は、クィーンを握ったとたんにはじまる。

鳥に気をつけるがいい、なぜなおまえを裏切るから。
そしておまえはそこから引き換えせない。
だが、娘たちが正義の鍵となる。
正しい娘を見つけ、彼女を手放すな。
すべての印はおまえが殺されることを示している。

それで、猜疑心に満ち、村であれこれ問題を起こしていたようです。

ということで、娘ということから母のローラではなく遺言書をかきかえてアニーにしたようです。私はドーセットときいただけで胸が躍ります。行ったことはないですけれど、風光明媚なところらしいです。イギリスの田舎大好き。コーンウォール半島のかなりロンドンには近い地域です。

ところがアニーが弁護士事務所を訪ね、弁護士とともに屋敷にいったところ大叔母が亡くなっていたのです。ほどなく殺されたことが分かります。

物語は1965年、65年と現代を行ったり来たりしながら展開されます。
過去の話は大叔母フランシスの日記として語られます。

この屋敷のあるキャッスルノールという村は村人の出入りがあまりないらしく、アニーの母ローラ以外は大叔母の娘時代の友達がそのまま、あるいはその子、孫の代が生活していいます。

フランシスを殺した犯人捜しをするうちに彼女の10代の頃の友達の一人エミリーが行方不明のままだということを知ります。

アニー自身も命の危険にさらされながら探偵、推理をすすめます。

アニーは25歳という設定。私から見ると女学生が探偵ごっこを楽しんでいる感も感じられて(命の危険もあってハラハラさせられはしましたが)面白く読みました。

2024年7月22日 (月)

『風に散る煙』 フィデルマ・シリーズ

待ちに待ったフィデルマ・シリーズの新作が出ました。

風に散る煙』ピータ-・トレメイン著 創元推理文庫

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王女にして裁判官の資格も持つ修道女フィデルマはサクソンの修道士エイダルフとともにカンタベリー向かっているところです。
船で行っていたのですが時化のためダヴェド王国に上陸を余儀なくさせられます。
地図が出ていないのでよく分からないのですが、ウェールズです。
聖デウィ修道院、というのが出てきますが、これはどうやら私も行ったことがある聖ディビッド修道院のようです。
ウエールズのセントジョージ海峡に面した先端あたりです。
聖デウィ修道院のあるダヴェド王国に彼らはいたのです。そこでもフィデルマの評判は知られていて、最近起こった事件について相談されます。
少女が森の中で殺されていて、ある少し知恵遅れの少年が犯人にされていました。また別にある小さな修道院が突然もぬけの殻になっていた、という事件も起こっています。
なかなか事件の全容は明らかになりません。それどころか二人の命も狙われます。
例によって当時の(ここでは主にウエ-ルズの)政治的社会的状況が説明されます。
どちらかというとこのシリーズはそういう説明が丁寧です。

でもアイルランド好き、というか古代・中世ファンである私にとっては心地よい世界です。
一昨日 上巻を読んで下巻にはいったところでベッドにはいったのですが、あれほど幸せな気分で眠りについたのは近ごろなかったことです。前々日はまた不整脈で脈拍数が147にも跳ね上がってつらい思いをしましたから余計に。

事件の背後にいた森のならず者集団の本性もわかり、事件は解決。あらためて二人はカンタベリーに向かう船に乗っているところで、幕。

ああ、早く次の翻訳が出ないかしら。

2024年7月21日 (日)

『恐怖を失った男』

何か面白そうな本はないかしら? みつけだしたのが、ワシントン・ポーシリーズの著者の書いたこの本です。

恐怖を失った男』 M・W・クレイヴン著 ハヤカワ文庫

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表紙裏の紹介から

連邦保安官局のベン・ケーニグは頭部へ銃弾を受け、恐怖の感情を失った。さらにマフィアから懸賞金を懸けられたベンは、任務に支障をきたし逃亡生活を余儀なくされる。ある日、彼は連邦保安局に拘束され、かつての上司から行方不明になった一人娘の捜索を命じられる。死地へ向かうことを躊躇しないベンは、不倶戴天の敵、ジュンと事件を追うがー。

高額の懸賞金をかけられているので、姿を見られてはまずいのだが、ベンも知っている娘を助けるために動き出します。
ミステリーですからこれ以上の紹介はできません。

娘の行方を調べて行きついた先がテキサス。谷間の工場を密かに観察して、そのからくりに気付く、そういう設定を考える、ところなど面白いと思いました。 

テンポもよくつい一気読み。面白かったのですが、ワシントン・ポーシリーズよりかなり暴力的、残虐場面もあり斜め読みしたところもありました。
ワシントン・ポーシリーズの新作翻訳が8月には出るそうです。待ち遠しいです。 

2024年7月20日 (土)

お菓子

妹から、頂いたお菓子がおいしかったので注文して送りました、とお菓子が届きました。

これまでに経験したことのない美味しさでした。

焼きティラミス瀬戸田レモン

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↓home pageから写真拝借

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一見マドレーヌ風ですが厚さが1センチくらいあります。

ティータイムに元町デュエットという紅茶を淹れて(主人が)いただきました。中はしっとり、口に含むと柑橘系の香りが広がって、非常に美味でしたのでご紹介。

2024年7月16日 (火)

ジェフリー・アーチャーを二冊

何か面白そうな本はないかと物色。ジェフリー・アーチャーの名をみつけました。
『ケインとアベル』とか『100万ドルを取り返せ』とか、面白かったような、、、。懐かしくなって2冊購入。

警察小説です。活躍するのはロンドン警視庁捜査警部補、ウィリアム・ウォーウィック。出世して、警部。
彼の妻ベス・ウォーウィックはフィッツモーリン美術館の絵画管理者。二人とも家柄はよさそうです。

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実は私は順番を間違えて『運命の、、、』を先に読んだので分かりにくかったのですが、絵画泥棒と麻薬のからむ事件でした。

表紙裏の内容説明から

悪しき正義をつかまえろ』 ジェフリー・ア-チャー著 ハーパーブックス
ロンドン警視庁の警部補に昇進したウィリアム・ウォーウイックの次なる任務は、親切の内務観察特捜班を指揮し、マフィアとのかかわりが囁かれる諸葛の花形刑事サマーズを追うこと。若手巡査に白羽の矢を立てた囮捜査が始動するが、百戦錬磨のサマーズは容易に尻尾を出さない。ウィリアムは起死回生のため第二の作戦を極秘にはしらせるが、予想外の事態が起きー

運命の時計が回るとき』 ジェフリー・アーチャー著 ハーパーブックス

ロンドン警視庁のウィリアム・ウォーウイックは警部昇任後、豪華客船に乗り、束の間の休暇を妻と過ごしていた。だが一族を引き連れた老大富豪が後継者争いの最中に急死。一方、彼の留守を預かる同僚たちは5件の未解決殺人の再捜査を始動。まもなくウィリアムも合流し、敵対する犯罪組織の復讐殺人事件を追うがー。

探偵小説なので、これ以上のストーリー紹介はしませんが、、、。

やはりこの人の小説は軽いです。
ワシントン・ポーの次作が8月には出るそうで楽しみにしています。

2024年7月 9日 (火)

ベランダの花

我が家のベランダの殆どのスペースを占めているのは ブルーベリーです。一体何鉢あるのでしょうか。

お花は少しです。夏なので、ハイビスカスは咲いています。なんとミニシクラメンもまだ咲いています。 
今年あらたに購入したのがこれです。ユリの豪華版!

といっても私はお花係ではありません。主人がサカタのタ〇に球根を注文しました。

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ローズリリー・アノウスカ 
本当はピンクのはずでしたが、真っ白でした。でもきれい。

ベランダ園芸の意場合、気温が25度以上だと毎日水やりが必要だそうで、秋になるまで一泊以上の旅行はできません。もっともこう暑くては一歩も外に出る気にはなれませんけれど。

 

2024年7月 6日 (土)

『炒飯狙撃手』張 國立 著

退屈を紛らわせるため、あれこれ面白そうな本を物色。なんと台湾ミステリーを見つけてしまいました。

中国ミステリーも初めてでしたが、台湾ミステリーも初めてです。

『炒飯狙撃手』 帳 國立著 ハーパーbooks

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表紙裏の紹介から

イタリアの小さな炒飯店で腕を振るう台湾の潜伏工作員、小艾はある日命令を受け、ローマで標的の東洋人を射殺する。だが根城に戻ったところを何者かに襲撃され、命を狙われる身に。一方、定年退職を12日後に控えた刑事老伍は、台湾で発生した海軍士官と陸軍士官の連続不審死を追っていた。やがて遺体に彫られた“家”という刺青が二つの事件をつなげ――。背後に蠢く巨大な陰謀とは!?
ミステリーですからこれ以上のストーリー紹介は控えます。

最初はちょっと品のない描写があって読むのをやめようかとも思いましたが、最初だけで、あとは、巻を置くあたわずの面白さでした。

イタリアの田舎まちで作る炒飯、焼き豚はないので、サラミを使っています。脂身や塩味がいい具合らいいです。一度試してみようかしら。
とりあえずお昼は冷凍炒飯にしました。

台湾は行ったことがないので全くイメージがわきませんが、イタリアをあちこち移動する場面や其の後ウイーンやハンガリーなどへの移動もあってロードノベル的面白さもありました。

2024年7月 1日 (月)

『裏切り』シャルロッテ・リンク著

ヨークシャーが舞台ということで買った探偵小説を読みました。

裏切り』 シャルロッテ・リンク著 創元推理文庫

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いくつかの話が読者には関連が明かされないまま、語られます。
どうやら大筋はヨークシャーのどこかの警察の辣腕刑事だったリチャード・リンヴィル警部が惨殺されその捜査の話です。
彼の39歳になる娘ケイト・リンヴィルはスコットランド刑事ですが、目立たず、能力無しとみられ、自分に全く自信が持てていません。

ケイトは長期休暇を取って帰ってきて地元警察の話を聞きながら独自に調査をします。
並行して別の事件も起こり、さらにメリッサという女性が同じように惨殺されます。リチャードとメリッサの接点は?

もうあまり怖い話、特に惨殺事件などは読みたくないのですが、面白くて読むのをやめられませんでした。
ケイトは離れて住んでいてもこれまで父親との一体感だけで暮らしていたのが、事件によって自己肯定感を確立していった話にもなっているようだと思いました。

ストーリー紹介は控えますが、お薦めです。

*****

私は個人的にはイギリス好き。ロマネスク建築を求めて何度か行ったイタリアよりずっとイギリスが好きなのです。
この小説を読みながらグーグルマップを開いてヨークシャーを眺めていました。
ケイトの家のあるスカルビーも見つけました。スカボローのそばです。ウイットビーも出てきます。

ウイーットビーには2003年に行きました。フランス旅行に5泊前泊をつけてイギリス独り旅をしたのです。
ダラムの大聖堂をみたかったことと、丁度
グウィネス・パルトロウ主演の『抱擁』という映画をみたあとで、舞台の一つである、ウイットビーに行きたかったからです。
ヨークシャ・ムーアもバスで行きました。ながらかな丘陵地帯は一面ヒースの赤紫におおわれていてそれは見事でした。
帰りは『裏切り』にも出てくるスカボロー(スカボローフェアの唄で知られています)経由でヨークに行きロンドンに戻りました。
しばし、遠い日々を懐かしみました。

 

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