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2024年9月

2024年9月29日 (日)

『スパイ学校の新任教官』スーザン・マクニール著

少し前に読んだスーザン・マクニールの本が面白かったので同じシリーズものを買ってみました。

『スパイ学校の新任教官』 スーザン・マクニール著  創元推理文庫

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マーガレット(マギー)・ホープはスコットランドの西海岸にある特別作戦執行部の教官です。
アリセグという場所にあります。実在するのかな?調べてみるとありました。

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荒涼としているけれど美しい。しばらくグーグルマップでストリートビューを楽しみました。

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友人のバレリーナ、サラの公演を観にエジンバラに行きます。そこでバレリ-ナたち二人がおかしな亡くなり方をし、友人サラも同じ病気にかかります。ほどなく炭疽菌によるものと判明。どうやら生物学兵器がつくられているようです、、、、。

第二次大戦前夜という時期です。日本軍による真珠湾攻撃の詳細が語られていて、事情を全く知らなかった私は結構驚きました。

謎解き小説としては早々と事件は解決、当時の事情に重きが置かれている、という内容でした。
これはシリーズものでマギーの母親というのがなかなか厄介な人物のようです。
この本はシリーズ何冊目かで事情が分からないまま読んでしまったので慌てて最初の三冊を注文しました。

体調は相変わらずで旅行も見送り、肩のこらない本ばかり読んでおります。

2024年9月24日 (火)

ライスカレー

体力に自信がなくて泣く泣く月末の中禅寺湖への旅行をキャンセルしました。

残念に思いながらホテルのホームページをみているとオンラインでカレーライスが入手できることが分かり早速注文しました。

あ、カレーライスではなくてライスカレーです。

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ライスカレーかカレーライスか?
こどもの頃はライスカレーで中・高生のころでしたか、お友達と時々行った新宿中村屋ではカレーライスでした。
それでなんとなくカレーライスの方が高級感があるような気がして、いつの間にかカレーライスというようになっていました。
ところが金谷ホテルのはライスカレーです!
トロリとしたルーとビーフなどは別袋になっていて熱湯に入れて温めます。

早速いただきました。意外に甘い?でも喉をとおるときにはしっかり辛さが感じられて、なかなかいいお味でした。
体調が戻ったらホテルでレトルトではないカレーをいただきましょう。

2024年9月21日 (土)

『なぜガザは戦場になるのか』

ウクライナも気になりますが、イスラエル・パレスティナ情勢も非常に気になります。報道写真に見るガザに住む人々の惨状が目に余りあるからです。
それでこういう本を読んでみました。できるだけ日付の新しいものを、と思って選びました

なぜガザは戦場になるのか』 高橋和夫著 ワニブックス

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現在の状況は昨年10月7日のハマスによる奇襲によって発生したものではない、これが起こったのはイスラエル軍による占領の状況があまりにもひどいからだ、というところから説き起こされています。

摩擦が起こるようになったのは遠い起源ではなく19世紀末からだ。
この時期にヨーロッパに民族主義が起こり、ユダヤ人への迫害が強まったことにある。そこでかれらは自分たちの国家を創ろうとして場所はアフリカや南アメリカも検討されたが、結局はパレスティナが選ばれた。→シオニズム。シオン山とはエルサレムの西側の丘。
当時パレスティナはオスマン帝国の一部でそこではイスラム教徒、キリスト教徒、少数のユダヤ教徒もいた。宗教を巡る争いはなかった。
当初シオニストたちは移民を集めるのに苦労した。シオニオズム自体に否定的なユダヤ人も多かった。つまり宗教を基準にしてユダヤ人を民族とみなす考え方に否定的、つまりユダヤ教を信じるドイツ人もフランス人も同じユダヤ教徒としてくくられることに否定的な人も多かった。ドイツのカトリック教徒もフランスのカトリック教徒もカトリック人として同じ民族である、という議論は受け入れられるものではないのと同じ。彼らは移住先としてアメリカを選んだ。やってきたのはポグロムを逃れた貧しいロシア人。
しかしアメリカは1924年から移民の受け入れを制限するようになり、ドイツのナチス台頭もありより多くのユダヤ人がパレスティナを目指すようになった。このころやってきたユダヤ人たちは
裕福であった。
そうして
それまでそこで暮らしていたパレスティナ人と摩擦をおこすようになった。入植→占領地への入植は国際法上違法。(イスラエルは国連の勧告を無視)
ユダヤ人は土地を取り上げパレスティナ人たちを狭い地域に追い込んでいった。ヨルダン川西岸地域とガザである。

ここに至る歴史、1993年リクードの党首になったネタニエフのことなどが書かれています。
汚職まみれで息をするように嘘をつくといわれている人物だそうです。

現在ヨルダン川西岸をファタハが支配し、ガザ地区はハマスが支配している。しかしこの両者は仲が悪い。ネタニエフはパレスティナ側が二手にわかれていることを理由に交渉しようとはしない。ネタニエフは民族浄化を目指しているらしくガザ地区を攻めています。国連の勧告はききません。
これを停めることが出来るのアメリカ。
アメリカではユダヤロビーが力をもっているといわれています。しかし最近はユダヤ人の間でもネタニエフのやり方はおかしい、という声があがってきています。ユダヤ系団体でありながらJストリートのようにイスラエルによるガザ攻撃を批判しているものもあります。
大統領選で色々あるでしょうが、戦列をはなれたわけですから、有終の美を飾るべくバイデンさん断固たる態度をイスラエルに対してしてとってほしいものです。 

先日来レバノンでのポケベル爆発事故の報道がありこの地域は混迷の度をさらに深めているように思われます。

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詳しく状況を説明することは私の手に余りますのでこのあたりにしておきます。
私たちがガザの人々にできることは寄付をすることくらいのようです。この本にしるされているところにできる範囲での寄付はすぐしました。  

2024年9月 3日 (火)

『檜垣澤家の炎上』 長嶋恵美著

5mも歩くと息が苦しくなるので、申し訳ないことに家事は全て主人にお任せです。「ありがとうございます」を言い続ける毎日はつらいです。
胸痛、顎痛などがない時は本を読んで時間をつぶしております。 

昨日読んだのは、この前買った文庫に挟まっていたチラシから見つけた本です。

檜垣澤家の炎上』 永嶋恵美著 

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とりあえず表紙裏の内容紹介から
横濱で知らぬ者なき富豪一族、檜垣澤家。当主の妾だった母を亡くし、高木かな子はこの家に引き取られる。商売の舵取りをする大奥様。互いに美を競い合う三姉妹。檜垣澤は女系が治めていた。そしてある夜、婿養子が不振な死を遂げる。政略結婚、軍との交渉、昏い秘密。陰謀渦巻く館でどの才を開花させたかな子が 辿り着いた真実とはー。

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スエが大奥様、奥様が花、花の娘三人の内末娘が雪江、
物語が始まるのはかな子が七歳の時から。かな子は要吉の妾の子です。元町(横浜)に一軒あてがわれ女中やばあやたちもつけてもらっていました。母親は単なる囲い者であることを良しとせず、長唄など教えていてかな子もしっかり教育していましたが、学校に入るころ母は出かけた先で火事に会い、亡くなりました。そこで檜垣澤邸で暮らすことになったのです。女中部屋の一角で暮らしながら学校には行かせてもらい、帰ってからは病床の父・要吉の世話をする、という毎日です。
ほどなく父といってもかな子にとってであり、かな子より年上の雪江には祖父の要吉が亡くなります。ある事件からかな子は女中部屋ではなく父の部屋の隣にすむようになっていたのですが、これが女中たちの反感を買います。
女中ではないけれど、正当な娘たちとは一線を引かれてしまっている、こういう環境の中で、頭は良かったのでしょう、かな子はこの家でいかにうまくたちまわるかということに腐心する子になっていきます。
そうして いつかこの家を自分のものする、と誓うようになって生きます。
大邸宅の庭で催される園遊会、東京まで泊りがけで出かけての音楽会。
お客があり、妾の子がいることが知られたくないときにはどこかへ行かされたり、、、。
初、花、郁乃、珠江、雪江、それぞれの個性も書き分けられています。
ストーリは面白く引っ張られて読みました。 

でも私はこの小説、不愉快でした。置かれた境遇と頭の良さもあるのでしょう。盗み聞きなどをして情報を集め、いかにふるまうかに知恵を絞る、状況をみて泣き顔をつくってみせたりしおらしくしたり、およそ十やそこらの子供の考えることとは思えません。いや、子供って案外そういうことを考えるのでしょうか?妬ましさなどという語がでてくるのも疎ましく、わかるのですがあからさまに書かれるとよい感じはしません。なぜこの本を買ってしまったのかと思うほどでした。

 次は雰囲気の違う本を読むことにしましょう。  

 

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