長安のライチ
両京十五日がとても面白かったので、同じ作家の作品を読みました。
前作品同様タイムリミット&長距離移動ものです。
長安のライチ 馬伯庸著 株式会社文藝春秋
長安の下級官吏・李善徳に大出世のチャンスが舞い込んだ。近々行われる楊貴妃の誕生祝いの宴に合わせて妃に大好物であるライチの蜜漬け(茘枝煎)を調達し、長安の王宮に届ければよいだけ。簡単なプロジェクトだ。だが命令を受諾した李は、おそるべき事実に気づく。
命令書が改竄されていたのである。届けねばならないの「茘枝煎」、すなわち生のライチ。ライチは1日で変色、2日で香りが変じ、3日で腐るという。産地から長安までは2500km。こんな命令を実行するのは神にも仙人にも不可能ーーー!
刻々と迫る楊貴妃の誕生日。産地に出張し、輸送ルートを踏破し、地方官僚の妨害に苦しめらるながらも、知恵と力を振り絞る李善徳。任務に失敗したら文字通り首が飛ぶ。そしてついに、プロジェクト決行の時が来た!
唐代の社畜が挑む長安までの2500kmライチ急送作戦。このインポッシブル-ミッション、果たして成るか?(表紙袖の内容紹介より)
下級官吏の李の思い、これがうまくいけば、昇進間違いなし。給料が上がって下見に行ったあの家が買える、家族に美味しいものが食べさせられる、、、微笑みたくなるようなささやかな願いです。
その思いを胸にひたすら、それこそこけつまろびつしながら2500kmの長旅を駆け抜けるのです。
2500km、新幹線で東京、大阪間が約500km。唐代ですからこの5倍の道のりをいくのに徒歩あるいは馬、川や湖があれば舟。それなのに新鮮なライチを届けるのにたった3日間しかないのです。
李は科挙では算用に合格しています。つまり算術が得意なのです。それこそ百巻の書を紐解いてコースを検討し時間を計算します。だめだー。絶望的になって遺書を書いて死のうとしたりもしながら、。
本人は超大変でも読む方は同情しながらもどこか可笑しく思ったりして、ともかく楽しく読めました。
急げ急げ。
おもしろくてページを捲る手がとまりませんでした






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